使用教材
現代文 入試精選問題集
完成までの期間
1.5~2ヶ月
使用者想定レベル
現代文読解の最終確認
偏差値65以上
センター試験の模試で現代文の点数が安定して8.5割~9割以上取れる学生
具体的には・・・
▶文書内の論理構造は取れるが最後に確認をしておきたい。
→同一、対比、因果、具体抽象、比喩の典型的な論理パターンを学べます。
▶文章のテーマを勉強はしたけれど長文でのバラつきがある人
→5つの典型的なテーマからの出題+小説2問+随想2問
この参考書を完璧にしたらできるようになること
このレベルの問題を読解ができて、答えを迷うことなく解くことができれば早稲田上位(政経・法学部)の問題にも臆することなく対応することができます。
使い方
初期段階
この参考書では第一部で論理事項の確認をしていきます。
- 同一関係を読む
「手の変幻」 清岡卓行 - 対比関係を読む
「一族再会」 江藤 淳 - 因果関係を読む
「歴史主義について」 田中美知太郎 - 具体-抽象の関係を読む
「文化のフェティシズム」 丸山圭三郎 - 比喩の関係を読む
「法律と文学」 三島由紀夫
上記がこの参考書の第一部の目次です。
どれも大事な論理概念なので必ず使いこなせるようにしてください。
問題を解くときの手順
- 問題文をコピーする
- 問題文を読む
- 問題文を読み進めるうちにわからない部分が印をつけておく
- 最後まで読み切ったら、わからなかった点をなぜわからないのかを考える。
*考える視点
論理レベルでわからないのか?
知識レベルでわからないのか?をはっきりさせる
→論理レベルでわからない場合を赤ペン、知識レベルを青ペンと色を分けてみるとわかりやすくてよいです。 - わからない点を判明させたら、問題文を要約していく
- 問題を解いていく
- 正しい解答の根拠は全て文章内から取っていく。
→余裕があったら間違っている選択肢の根拠も取れると良い - 全て解き終わって全ての解答に自信があるときのみ、解答を読む
→勘で当てても再現性がないため実力は一切つきません。 - 解答を読んで自分の読み、答えのどこが間違っていたのかを確認する
- 確認を終えたら、再度要約する
- 要約を終えたら白文を音読する
論理概念とはどんなものですか?
この参考書を使うような学生は論理概念がなんなのかわからない・・・
なんて学生はほとんどいないかとは思いますが、念のためこの参考書で紹介されている5つの論理概念を簡単に確認しておきます。
同一関係とは?
同一関係とは、同じことをいうのに表現を変えている場合のことを指します。
筆者の論理の方向を意識して、論理が同じ方向の場合は違う言葉であっても同じことを表現しているということに注意してください。
これができないといつまでたっても文章内の言葉をバラバラにとってしまうので、文章をつなげて読むことができません。
つなげて読むことができないということ=論理的に読むことができないということに繋がります。
対比関係とは?
対比とは2つのものをある基準にそって比べた場合のことを指します。
対立とはまた違うので気をつけてください。
どの点で比べられているのかが見るべきポイントです。
因果関係とは?
因果関係とは原因と結果の関係です。
何が原因なのか?、結果は何なのか?を正確に取れるようになるのが肝心です。
早稲田の選択肢では、よくこの因果関係が逆になっていたり、全然原因と結果になっていないものを無理やり原因と結果にしたものがあります。
選択肢だけで判断すると意外と気づかいないケースもあるので因果を正確に読み取れるようになってください。
具体-抽象の関係とは?
具体抽象関係とは一番初めの同一関係とよく似ています。同一関係よりも少し同一となっている部分が大きくなっているものと考えてください。
評論文において、具体例というのは抽象化部分(筆者の言いたいこと)をよりわかりやすく表現するためのものとなっています。
ですから、具体例にはいった際には何が抽象なのか?を考えながら読んでください。
漠然と読んでいるだけではいつまでたっても成績は向上しません。
また多くの場合、「例えば」=具体例の始まりですが、「例えば」がついていない状態でも具体例が始まるので、文章を比べただけで抽象度のレベルを判断できるようになりましょう。
比喩関係とは?
比喩とは似ているものを構造レベルで比べている表現です。
これだけだと難しいので簡単な例を出してみると
「彼は蝶のように舞い踊る」
この文では彼が踊るという動作=蝶が舞うと比べて同じ様子だ!ということを表現している文章になっていますね。
普段無意識につかっているかとは思うのですが、評論文の中で急に比喩がでてくると何を言っているのかよくわからなくなってしまう場合がよくあるので、上記のような「急に筆者が変な表現を使った!」と感じたら、この筆者は何を言ってるのか?ということを見なおしてみてください。
ちなみに比喩には直喩と隠喩があるので、そこまで区別ができたらベストですね。
第2部の使い方
第1部でこれまでの論理表現を確認したら、第2部ではテーマごとに評論文を読んでいきます。
2部の出典一覧
- 「複製芸術論」多田道太郎
- 「幻影の日本」松葉一清
- 「孤独なる遊戯」高橋和巳
- 「俳句の精神」寺田寅彦
- 「言葉と存在との出会い」西尾幹二
- 「文学論」 柄谷行人
- 「遊びの社会学」井上俊
- 「創造としての現実」若林幹夫
- 「客ぎらい」谷崎潤一郎
- 「これからの幸福論」小林逸郎
- 「ハイスクール・ブッキッシュライフ」 四方田犬彦
- 「仮面という装置」吉田憲司
- 「小説のなかの風景」津島佑子
- 「笑いの仮面」 花田清輝
- 「世紀末文化財」粟津則雄
- 「形象と時間」谷川渥
- 「世界を肯定する哲学」
- 「流れとよどみ」 大森荘蔵
- 「春の道標」 黒井千次
- 「灰色の月」志賀直哉
問題を解くときの手順は第一部と同じです。
問題を解くときの手順
- 問題文をコピーする
- 問題文を読む
- 問題文を読み進めるうちにわからない部分が印をつけておく
- 最後まで読み切ったら、わからなかった点をなぜわからないのかを考える。
*考える視点
論理レベルでわからないのか?
知識レベルでわからないのか?をはっきりさせる
→論理レベルでわからない場合を赤ペン、知識レベルを青ペンと色を分けてみるとわかりやすくてよいです。 - わからない点を判明させたら、問題文を要約していく
- 問題を解いていく
- 正しい解答の根拠は全て文章内から取っていく。
→余裕があったら間違っている選択肢の根拠も取れると良い - 全て解き終わって全ての解答に自信があるときのみ、解答を読む
→勘で当てても再現性がないため実力は一切つきません。 - 解答を読んで自分の読み、答えのどこが間違っていたのかを確認する
- 確認を終えたら、再度要約する
- 要約を終えたら白文を音読する