使用教材
現代文と格闘する
完成までの期間
2~3ヶ月
使用者想定レベル
中級者〜上級者向け(偏差値60以上)
コンスタントにセンターの問題で7割以上取れる学生。
文章が早稲田レベルに近いので初学の段階でやっても情報量が多すぎて大事なことが吸収することができないです。語彙力や読解力をまずは向上してください。
▶読解力を養成する場合
▶語彙力を上げる場合
この参考書を完璧にしたらできるようになること
早稲田特有の長文の選択肢をどのように切り込むのか?、問題のタイプごとにどのように勉強をしたらよいのかを理解することができます。
早稲田の現代文は難しい!
倍率が10倍以上もあるので入試を作る大学側もいかに差別化を図ったら良いのか必死です。
MARCHクラスの大学であれば、文章、選択肢ともに短いため多くの場合迷うことはないですね。
ですからほとんど学生は満点近くの点数を取っていきます。
なぜならMARCHで合格が不合格を分けるのは多くの場合英語、その他の選択科目に拠るものだからです。
ですが、早稲田レベルとなると何年も浪人してまでも入学してまでも入りたい人がいる超人気の大学です。
ですから、どの学生も英語やその他の選択科目をかなり高いレベルまで仕上げてくるのです。
そこで早稲田大学は現代文で圧倒的な差別化を図ってくるのです。
問題文自体も長く、国家論など普段の日常生活を過ごしている高校生ではおそらく触れることはないであろうものばかりです。
また早稲田は問題文だけでなく選択肢も長く紛らわしいものが多いです。
このような2重3重の罠によって受験生の本当の実力を図ろうとしているのです。
ですから、この参考書で選択肢問題ごとにどのように頭を切り替えていけば良いのかの訓練をしてください。
このレベルの難易度の参考書でここまで丁寧に解説されている参考書は他にはないので、自分の言葉で腑に落ちて理解できるまで読み込んでください。
使い方
- 第1部(評論文の基礎)→第3部評論を読解&要約
1週間に2題→2題以上は理解不足になるのでおすすめしません。 - 第2部(小説の基礎) →第3部小説を読解&要旨をまとめる
この参考書のポイント
読解→要約が基本プロセスです。
今回の「現代文と格闘する」は基本語彙の確認、論理で読むとはどういうことか?、
加えて問題形式ごとの対策も含まれます。
これまでの復習に加えて、問題形式ごとにどのように対処したらよいかも載っているため便利な一冊となっています。
また小説の対策も載っているのがこの本の長所でもあります。
この参考書をやり込むことで早慶レベルの問題であっても苦労なく解けるようになります。
志望校に記述問題がないのですが、要約をする必要はありますか?
これは愚問です。
現代文の力、または小論文での読解力を伸ばしたいのであれば要約は必須です。
このような質問をする人はおそらく志望校に合格するためには、
志望校の問題傾向だけ得意になっていけば良いとの思考になっているのだと思います。
確かに一見すると志望校に選択肢しかでないのであれば選択肢問題を解きまくっている方が、成績が上がりそうですね。
ですが、実際は違うのです。
まずは上記のような誤解を解くために要約とは何なのか?ということをおさらいしましょう。
「要約」って何ですか?
まずは現代文の文章がどのように構成されているかを以下の図で確認して下さい。
もちろん、全ての現代文の問題がこの図のとおりではありません。あくまで一例です。
文章全体で対比があったり、段落同士で言い換えがあったり、段落内では具体抽象が繰り返されています。
こうした要素が組み合わさって文章は成り立っています。
要約とは、この文章の抽象の部分だけを取り去って文章全体の構造を組み替えることです。
上図のように要約とは具体部分をなくして、
抽象部分のみで文章の全体構成を自分の言葉で補って組み替えることです。
文章を合格者の水準で読めている学生は、文章を読んでいる段階でこの要約の図と同じことが頭の中でできています。
進学校の高校に通っている学生であるならば、特に練習をしないでも無意識にこうした読み方ができている場合が多いです。
ですが、偏差値30から早慶を狙う学生の場合は、
文章を1文1文バラバラに読んでいたり、段落ごとの役割を無視したりしているため、
意識的に文章構造を読めるようになる練習をしなければいけません。そのための練習が要約なのです。
中身はどのような構成になっていますか?
評論10問、小説3問から構成されています。
どの文章も骨の折れるものばかりですが、読んでただ解説を見ておしまい!という感じではなく、
徹底的に考えぬき要約を自分なりに書いた上で解説を読んでいきましょう。
- 「文化の否定性」
- 「世間とは何か?」
- 「異文化としての子供」
- 「少年たちの戦場」
- 「それから」
- 「廃墟について」
- 「事実と創作
- 「モードの迷宮」
- 「東京の謎」
- 「言葉と無意識」
- 「演技する精神」
- 「社会科学の落日」
- 「国語という思想」
“論理を読みつなぐ”は自分の力で再現可能になるまで繰り返す
早稲田慶應の文章を読むにはどの部分が抽象部分でどの部分が具体の部分なのかを意識することが必要不可欠。
文章を丁寧に読むためにはどうしたら良いのか?ということを”論理を読みつなぐ”の部分で説明してくれています。
文章を読んでいる最中によく迷ってしまう人はチェックしてください。
小説の読解方法もここで理解
小説をいつもフィーリングで読んでしまっている人はここで小説の読み方を理解してください。
小説は感情で読むものではありません。
起こった事実を客観的な視点で読んでいくという評論と変わらない思考作業が必要なのです。
ただ文章のレベル感が評論文よりも遥かに具体的なので普段の自分の生活を重ねあわせてしまって失点してしまうパターンが多いようです。
現代文の基本は自分の考えを答えに反映させないことです。
あくまで本文に忠実に読んでいく。
この読み方が100%の精度でできるように学んでいきましょう。
▶現代文単語も覚えよう!
早稲田に合格するために必須の読解を深める現代文単語の正しい使い方はこちらから