多くの受験生が勘違いしていることの一つに、現代文=センスで解くということです。
その原因の1つには個人それぞれがどのような勉強をしてきたのか?、また興味の対象、これまでの読書体験から来る初期の段階での知識の違いがあたります。
早大の入試現代文では、美術や建築、科学の歴史など普段生きている上では100%知ることのないレベルの話が題材に上がります。
これまでどのように生きてきたかによって初期の興味の対象が異なり、知識がないのはしょうがないです。
ですが、残念ながらこれでは現代文を読んでいて論理をつかむまでもなく、理解ができずに終わってしまいます。
これでは偏差値は上がって行きませんね。
早稲田大学に合格したいのであれば、背景知識や漢字に関しては漏れなく付けておきましょう。
背景知識をつけるのにおすすめの参考書
ことばはチカラだ
【対象者】現代文単語を基礎から始めたい受験生
【達成レベル】偏差値50~55
【おすすめ度】★★★★
【収録語彙数】25テーマ
現代文単語というと難しい印象を受けがちです。
ですが、このコトバはチカラだ!では口語または日常で使用している言葉、また難しい言葉を噛み砕いて説明しているため偏差値30レベルの学生でも理解しやすくなっています。
時間がない場合はこれ一冊でも難関大学に合格するほどのポテンシャルを持っています。
時間のない学生はこの一冊を完璧にするとよいでしょう。
7日間で突然頭がよくなる本
【対象者】現代世界を読み解くための単語を深く知りたい受験生
【達成レベル】偏差値50~55
【おすすめ度】★★
【収録語彙数】重要語 10語
受験という観点から見ると、この本は受験用の参考書ではないので現代文単語を覚えることは効率がよくありません。
ですが、あえてこの本をつかうのは、頭の良い人がどのような思考をしていて現状の自分には何が足りないのかをイメージしてもらうためです。
受験ではある程度のレベルまでは機械的な暗記のみで乗り切ることが可能ですが・・・
逆転合格を目指す学生は(非進学校・偏差値30程度)機械的な暗記だけで難関大学に合格することは難しいです。
この本では機械的な暗記をした後の頭の使い方をイメージすることができます。
受験までに時間のある方なら読んでおくとよいでしょう。
基礎からのジャンプアップノート現代文重要キーワード書き込みドリル
【対象者】現代文を始めたばかりの学生
【達成レベル】偏差値60
【おすすめ度】★★★
【収録語彙数】100語
現代文に必要な語句を集めたノート型の参考書です。
各章の上段での語義や背景知識を解説し、下段の「チェック問題」で即座に上段の学習内容をチェックすることができます。
また、章の合間に設けられた11の「実戦演習問題」では、より実践的な文章題で読解力を確認していきます。
現代文 キーワード読解 頻出テーマ×必修語160×入試問題
【対象者】現代文単語を一冊でまとめておきたい受験生
【達成レベル】偏差値65
【おすすめ度】★★★
【収録語彙数】160語
ある程度文章を読むことに慣れている受験生であればこちらの参考書から初めても問題ありません。
入試現代文に必要な背景知識(近代化批判、メディア、西洋と東洋、科学と宗教)、
テーマとなる背景に度々登場する重要ワード(抽象と具体、アイデンティティ)を網羅的に説明してくれます。
テーマとセットというのがポイントで英単語のようにコンテクストなしで覚えても意味がないことをこの参考書で痛感させられます。
青木の現代文単語の王様
【対象者】受験まで時間があって初めの一冊に悩んでいる受験生
【達成レベル】偏差値50~55
【おすすめ度】★★
【収録語彙数】約100語
わかりつらい現代文の単語を対話形式・イラストを用いてわかりやすく説明してくれています。
1つの単語について、対義語はなにか?、背景知識などかなり深くまで知ることができます。
ただその分網羅性にはかけるので、注意してください。
頻出現代文重要語700
【対象者】中堅私大レベルの現代文と漢字を一冊で終わらせてしまいたい学生
【達成レベル】偏差値60
【おすすめ度】★★★
【収録語彙数】700語
単語は類書と同様に現代文の入試頻出のテーマでまとめてあります。
類義語や対義語など他の単語との関係も教えてくれています。
ただ一回に紹介してある単語数が多い(見開きで5~6ページ)ので、
本書から現代文単語を覚える!という学生は機械的暗記に終わる可能性が高いので気をつけましょう。
また実際の入試問題の例文も掲載されていて、どのように入試に出題されたのかがわかります。
一つひとつの単語の上には読みで出題されやすいのか、
書きで出題されやすいのかという漢字に対しての配慮もされているのはポイントが高い。
読解を深める現代文単語(評論・小説)
【対象者】入門レベルの参考書を1冊終えてさらに同じレベルで一冊読みたい学生、偏差値50は超えている学生
【達成レベル】偏差値65~
【おすすめ度】★★★★★★
【収録語彙数】全645語
評論や小説の入試で使用されるほとんど全ての単語が網羅されています。
また入試に必須の背景知識への配慮もあります。
例文+練習問題が掲載されているので1つの単語に対して深く理解することができます。
難関大学まで時間がなくて一冊で済ませたい受験生は、この一冊を確実に覚えておきましょう。
読解 評論文キーワード:頻出225語&テーマ理解&読解演習50題
【対象者】入試レベルの長文を読みながら読解力を要請しながら、効率的に単語を覚えたい人
【達成レベル】偏差値65
【おすすめ度】★★★★
【収録語彙数】225題・入試問題の文章50題
評論文でよく見かけるキーワード225個を解説した一冊。
各テーマごとに実際に入試に出題された問題とともに50題も出題されている。
基本的に両論併記な説明になっていてバランスがよいし、ところどころにイラストを挟んであるのはわかりやすい。
生きる現代文読解語
【対象者】現代文の入門レベルの単語を覚えた学生
【達成レベル】偏差値65
【おすすめ度】★★★★
【収録語彙数】全部で900+α語
序章では現代文が扱っている文化や社会面に注目し、現代社会とはどのように構成されているのかを紐解いている。
現代文単語においてコンテクスト(背景)の理解は必要不可欠。
この部分の理解ができるかどうかがその後の単語の理解度に影響を与えてくる。
この部分を読んでよくわからないのであれば、「ことばはチカラだ!」 「7日間で〜」など簡単めな単語帳に切り替えてみましょう。
単語は全部で900+α語あり、センター対策500語につづいて、頻出の基本重要200語に加え、重要テーマ読解のための300語を、ジャンルごとに掲載している。
日本語チェック2000辞典
【対象者】日本語の単語を網羅的に確認しておきたい受験生・受験までに1年以上時間がある人
【達成レベル】偏差値65
【おすすめ度】★★★★
【収録語彙数】2000語
この参考書では膨大な量の日本語の使い方を確認していくことになります。
某K塾のY先生が御用達の参考書としても有名です。
一気に2000語を覚えることは非常に難しいので、50~100語の単位に区切って半年~1年かけてじっくり勉強していくと良いでしょう。
漢字
漢字は参考書毎の違いは下記にあげたものでは特段になく、自分がわかりやすい!と思うものを何度も繰り返して掲載されている漢字は全て確実に、見た瞬間に書けるようにしておきましょう。
漢字を覚えるときには、読み方、書き方だけでなく意味を必ず覚えるようにしましょう。
これは四字熟語や慣用句であっても同じです。
演習入試漢字コア2000 Plus
【達成レベル】偏差値60
【おすすめ度】★★★★
【収録数】2000語
入試に最も多く出題された100語を「入試最頻出重要語」として冒頭に配置。全3章で2000語を収録しています。
さらに全8回のコアテストで確実に覚えていきます。
熟語や、音・訓読み、気をつけるべきポイントなど各漢字に対して関連語が紹介されているのがポイント!
生きる漢字・語彙力
【達成レベル】偏差値60
【おすすめ度】★★★★★
【収録数】2300語
入試必須の漢字・慣用句約2300語を収録。覚えやすい例文・それぞれの語彙に対して的確な日本語で解説しています。
赤いシート付きで、問われている部分が隠れるようになっていて、反復学習に便利です。
漢字だけでなく、慣用句まで網羅してあります。
漢字 一問一答
【達成レベル】偏差値60
【おすすめ度】★★★★
【収録数】約2000語
入試に頻出の漢字を収録。出題漢字とともに「語句の意味」「漢字の訓読み」「類義語・対義語」を掲載しています。
赤シートで隠す1問1答形式で反復学習をすることができます。
入試漢字マスター1800+
【達成レベル】偏差値60
【おすすめ度】★★★
【収録数】1800題
「書き取り」、「読み」、「センター対策」、「四字熟語」の4つの章にわけて大学入試に必須の約1800語を収録。
さらにセンター試験対策約100題に、四字熟語や派生語も収録しています。
すべての出題漢字に意味を明記していて、漢字の機械暗記を防ぎます。
文学史対策
早稲田大学では文学史が頻出します。日本史受験者以外は何をやったらいいのかもよくわからないで、放置!というパターンがよくあります。
早稲田大学では1点で何百人も受験生が入れ替わるようなかなりの倍率の学部です。
ですからこの大学において、文学史で点数を落とす=不合格の図式になります。
勉強すれば取れる知識分野なので、必ず対策をしておきましょう。
早わかり文学史
【対象読者】近代文学史を一気に覚えたい人
【おすすめ度】★★★★
「近代化」がテーマの近現代文学史講義。ただの暗記でおわってしまう文学史にストーリーを交えて覚えることで確実に覚えることができます。
本来であれば一冊ずつ読んでいくのがベストなのですが、そんなことをしている暇は受験生にはありません。
そこでどのように近代文学が受け入れられたのか?という時代背景とそれぞれの作家の具体的なエピソードを覚えることで、
あたかも近代文学を全て読んだかのような感覚になります。 近代文学をピンポイントで抑えたい人にはおすすめです。
原色シグマ新日本文学史
【対象者】ストーリーは頭に入っていて、写真で覚えたい人
【おすすめ度】★★★
上代、中古、中世、近世、近代(現代)の順に日本文学をまとめてあります。
300点を超える豊富な写真資料を使用しておりリアル感を持って理解できます。
受験用参考書という位置づけではなく、学校で配布される便覧と同じような感じと思っていただけると良いです。
新・日本文学史チェックノート―10日で確認
【対象者】さっさと機械的暗記で覚えたい人
【おすすめ度】★★
ストーリーとかはいいのでさっさと暗記する項目だけ教えて欲しい!という方にオススメです。
何を覚えればよいのかが明確なので、とにかく覚えたい!という人はこちらをどうぞ。
上記を一冊終えて、確認で使用するのもありです。
学校では教えてくれない日本文学史
【対象者】本を読むのが苦ではない人,文学系の専攻を考えている人
【おすすめ度】★★★★
古代から現代までの作者のおもしろエピソードを説明してくれています。以下本著作の説明から引用。
「祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。娑羅双樹の……」「つれづれなるままに、日くらし、硯にむかひて……」など、授業で暗記させられた人も多い名作の数々。
これら日本文学を一冊で語るなど、到底不可能な話なのだが、本書はそれを思い切ってやってしまおうというもの。
『古事記』は日本人の原型の文学、敬語表現で書かれている『源氏物語』の不思議、『徒然草』はジジイの自慢話!? 紀行文学は悪口文学、漱石は現代の文章を創った、川端康成は変態作家? など、『古事記』から村上春樹まで日本文学史をザックリ大づかみ。
眠くならないとは言っても、普段から本を読み慣れていない受験生にはちょっと敷居が高いかもしれないです。
土屋の試験に出る文学史
【対象者】一冊で日本文学史の全体像を理解したい人
【おすすめ度】★★★★★
上代(古事記)から現代(村上春樹) まで解説されています。
上記の出口先生のでもかなりいいのですが、早稲田大学は古文にも文学史を出題するという意地の悪さなので、こちらのほうが実用的です。
ゴロで覚える日本文学史「ゴロ文学シェーッ!」
【対象者】単純暗記はムリだからゴロで覚えたい人
【おすすめ度】★
文学史は結局は暗記だからゴロで乗り切りたい!という学生にはオススメです。
ただ本書はややムリなゴロも掲載されているので、結局は単純暗記になってしまうおそれがあります。
偏差値30から85を超えるための現代文シリーズ
▶偏差値30から85を超えるための最強の評論文対策 おすすめ参考書23選