英語を読む上で欠かすことができないのが英文解釈です。
英文解釈ができないと英語の成績は伸びていきません。
でも意外と英文解釈の意味をわかっていない人が多いかと思います。
まずは英文解釈を行なう目的を確認していきます。
目次
英文解釈を行なう目的とは?
英文解釈を行なう目的は大きく分けて、2つあります。
- 文章のSVOCを見極める
- 文章全体から意味を考える
この2つです。
以下で説明を加えます。
文章のSVOCを見極めるとは?
英語の文章はSVOCの要素にわけることができます。
▶Sとは?
→主語 品詞だと・・名詞
▶Vとは?
→述語 品詞だと・・動詞
▶Oとは?
→目的語 品詞だと・・名詞
目的語とは動詞の動作の対象になるものです。
I like her. という英文だとherが目的語にあたります。この場合、like好きという動詞の動作の先にあるのがherです。
▶Cとは?
→補語 品詞だと名詞または形容詞
補語とは、名詞部分と=(イコール)になる部分です。
例えば、I am a student. という英文だとstudentがI の補語になっています。
この時文章の関係はI(私)とstudent(生徒)の関係がイコールです。
なぜSVOCなんて覚えなければいけないのか?
英語の文章は日本語と違って、順番がすべてです。上記のSVOCの順番通りに必ず読まなければいけません。
日本語の場合は先に文章の意味からどんな順番なのかを並び替えても問題ないのですが、英語の場合は順番がすべてです。
このSVOCの単語の並ぶ順番の一般形に落とし込んだものが文型と呼ばれるものです。
- 第一文型(SV)
- 第二文型(SVC)
- 第三文型(SVO)
- 第四文型(SVO1O2)
- 第五文型(SVOC)
文型は以上の5つにわかれています。
このSVOCを見ぬくことができなければ英語を読むことはできませんし、読み違いが多くなってしまいます。
英語のできない受験生の多くがこの文型を見抜く段階ができていません。まずはこのレベルから着実にできるようになりましょう!
英文を読んでこのSVOCを見抜いていくのが第一段階となります。
文章全体から意味を考えるとは?
SVOCがわかるようになれば英語を日本語と構造上では同レベルに読めるようになっています。
ただし、文構造がわかっても論理構造がわかってないと人は文章を理解することができません。
この論理構造を理解して文章を解釈していくのが次のステップになります。
基本的には難度の低い参考書は1ステップ目で高い参考書は2ステップ目となっています。
それでは参考書全体を上記の2ステップに分けてご紹介してきますね。
*表記してある偏差値は目標ではなくて現在の偏差値で考えてください。
文章のSVOCを見極めるために使用する参考書とは?
中学レベルの参考書 偏差値30レベル
Mr Evineの中学英文法を修了するドリル
【対象読者】中学レベルの英文法を一度始めたけどまだ不安のある受験生
おすすめ度 ★★★
高校レベルの文章でSVOCを見ていくためにはまずは中学レベルの英文法の確認は必要不可欠です。
この参考書は最初の講で入念にSVOCを学ぶことができます。
このMr Evineシリーズはアウトプットをうまくするための工夫がこなされているので、この参考書一冊こなすだけで十分中学英文法を復習することができます。
大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編
【対象読者】中学レベルの英文法をまだ初めていない受験生
おすすめ度 ★★★★
Mr Evineはやや高度な内容が含まれているので、本当に基礎の基礎から復習したい学生はこちらから。
こちらも英文法の参考書ですが、高校レベルに入る前の確認として不安な方は使ってください。
高校レベルの参考書 偏差値40〜55レベル
いよいよ高校レベルの参考書です。ただしこのレベルの参考書は訳ができるかどうかよりもSVOCが確実にわかるかという点に重点を置いてください。
訳だとSVOCがわからないのにただ文章の内容を暗記しているだけの場合でも正解としてしまいます。
これでは全く意味が無いです。まずSVOCを確実にできるようにしていきましょう。
英文読解入門基本はここだ
【対象読者】高校レベルの構文を網羅的に紹介
おすすめ度 ★★★★
入試基礎レベルです。収録されているのは全50例題ほどです。
Let’s tryや類題はなかなか難しいのでコチラもすべて文章の構造が把握できるようになりましょう。
一般的な使い方をしているとセンター程度までしか応用が効きませんが、ACADEMIAではこの参考書一冊+オリジナル動画+オリジナルテストで早慶レベルまで対応させています。
ですから圧倒的なスピードで英語を完成させることができるのです。
高校英文読解をひとつひとつわかりやすく
【対象読者】:高校基礎レベルからセンターレベル
おすすめ度 ★★★★
レベルとしては基本はここだよりもやや優しい内容です。その代わり本当に英語ができない学生にとってはかなり助かる参考書であることは間違いないです。
基本はここだと大きく違う点として、SVOCの文構造が図解されていることとCDが付属している点です。
特にCDが付いているのは基本はここだ!との大きな差となっています。
とってもやさしい英文解釈
【対象読者】:高校基礎レベルからセンターレベル
おすすめ度 ★★★
この参考書はレベルとしては上記の「高校英文読解をひとつひとつわかりやすく」に同程度の参考書になっています。
基本はここだよりも図解や演習が多く含まれているため初学者であっても勉強がしやすくなっています。
入門英文解釈の技術70
【対象読者】高校文法をひと通り終えた後〜センターレベルまでの英語
おすすめ度 ★★
レベルとしては上記の本当の入門用の参考書と比べると初学者にはちょっと難しい部分があります。
他の参考書と比べるとみひらき1ページで基本的にまとまっているレイアウトになっているので、レイアウトが良いのは好印象です。
例題→解説→演習問題→解説という流れで、70項目の解釈の技術を定借させることができます。
入門レベルの割には使われている単語や表現が難しく、またそのあたりをどのように導出したのかの解説がなされていないので、日本語に難のある学生には向いていないです。
英文解釈教室 入門編
【対象読者】高校英文法、入門的な参考書を一冊読み終わった後、まだ入試までに2年以上ある受験生→志望校が早慶以上
おすすめ度 ★★★
伊藤先生のシリーズはこれ一冊でステップ1とステップ2が完了できるようになっています。
初回に読むときはステップ1を重点を置いて2回目以降でステップ2の文章全体から意味を考えるということをやってみましょう。
入門編と謳ってはいますがあくまで「英文解釈教室」という京大生御用達の参考書の入門編ということはご理解ください。
ですから、そもそも勉強が好きでなかったり、英語の理解が浅いうちにやってしまうと途中で投げ出してしまうことになるので要注意してください。
英文解釈を本当の基礎から本質的に解説していただいてる良書です。
名詞か動詞か、自動詞か他動詞か、現在分詞か動名詞かなどの区別法。生徒との対話を通して間違いやすい点など丁寧に解説がされています。
各章に実力テストと呼ばれる150~200語程度の文があり、和訳部分では採点基準も示されていて、致命的な間違いとはどういうことなのかがよく分かります。
ビジュアル英文解釈Ⅰ Ⅱ
【対象読者】高校英文法をひと通り確認した学生、高校1~2年生→志望校が早慶以上
おすすめ度 ★★★★
こちらの伊藤先生のシリーズもこれ一冊でステップ1とステップ2が完了できるようになっています。
英文解釈教室 入門編よりも基礎的な内容のためある程度高校英文法を終えた学生であれば取り組むことができる内容になっています。
はじめは簡単な例から、読み進むにしたがって同じ構文を使用して英文の中ではどのように使われているのかを反復して学習することができます。
解釈教室本編と異なり、生徒との対話形式で話が進むのではるかに読みやすいので初学者で英語で圧倒的な学力をつけたい方はおすすめです。
ビジュアル英文解釈はパート2がかなり難しいので覚悟してとりかかるべきです。
高校レベル参考書 偏差値55~65 センター試験〜MARCH合格レベル
基礎英文解釈の技術100
【対象読者】一冊解釈の参考書を終えてSVOCの読み方がある程度わかっている学生
おすすめ度 ★★★
英文解釈の技術の70の次のシリーズに当たります。基礎=簡単ではないことに注意。
まさしく入試の核になるレベルの参考書です。
このレベルの構文に1つでも抜け漏れがあると途端に早慶レベルの文章を読むことが難しくなるので注意してください。
MARCH志望の学生であってもこのレベルの英文はすべて完璧にSVOCを取れるようになることが前提です。
西きょうじの図解英文読解講義の実況中継
【対象読者】基本はここだレベルの参考書をこなして基礎は身につけている学生
おすすめ度 ★★
レベルとしては、「基本はここだ」と「ポレポレ」の間くらいです。
この参考書自体は基礎的な内容ですが、ある程度の学力(基本はここだ!)レベルを確認していないと、中身がよくわからないかと思います。
内容は、文章構造が図解されていて類書よりも丁寧に解説されていてわかりやすいですね。
偏差値65〜72 早慶下位・上智合格レベル
このレベルの参考書は、勉強の初期段階に使っても全く使いこなせません。
合格水準が早慶だとか、上智に行きたいからと行ってこのレベルの参考書をいきなり使用しても効果はないので、この参考書に来る前に基礎を固めておきましょう。
英文解釈の技術100
【対象読者】
おすすめ度 ★★★
英文解釈シリーズ3冊目です。文章の構造SVOCを見開きで図解して説明しています。
レイアウトが類書に比べると良いので、好きな人が多いです。またCDがついているのも音読教材としての使いみちがあるのでよいですね。
難点としては、日本語訳がかなり意訳されているので、初学者や独学での勉強だとどのように構造がなっているのかがわかりづらいです。
また、ボリュームが結構あるので完成させるまでに結構時間がかかるのが難点です。まだ受験までに1年以上の時間があるようでしたら取り組んでみて良いですよ。
構文把握のプラチ力
おすすめ度 ★★★
【対象読者】ひと通り解釈の参考書を終えたけど難関大用にもう一冊欲しい方
分量は類書の解釈の参考書に比べると少ないですが、一冊で難関大に頻出の構文を把握できるのはかなりポイントが高いです。
特に、否定、代用表現、相関構文、名詞構文、共通関係、省略、倒置といったこれ以下の参考書ではなかなか扱われない項目図解でわかりやすく説明してくれています。
問題が一文形式ではなく、長文の中の下線部和訳なので、使いこなすにはかなりの力量が必要です。
ポレポレ英文読解プロセス50
【対象読者】難関大学用の解釈です。MARCH志望では必要ありません。
おすすめ度 ★★★
受験生に人気ですね。人気の割には使い方がわかりつらい参考書でもあります笑
こうした参考書は基本的に全訳をしないと力はつきません。
見ているだけではこの参考書の1割ほども活用できていないので、ご注意を!
全訳を終えたら一文一文、修飾している点があっているかどうかの確認をしていってください。
そうした厳密な解釈作業ができないのであればこの参考書は使いこなせないのでやめましょう。
Top Grade 英文読解問題精選
【対象読者】 普段の模試で偏差値70は平均で超えている人
おすすめ度 ★★★
普段の勉強で物足りない学生にはぴったしです。
これまでただの暗記で終わっていた知識をなぜこれを使うのか?の部分を深く理解することができます。
もちろん、文法の暗記が終わってない学生が使っても意味がわからないので、内容を理解するのに最低でも偏差値65は必要です。
ライジング英文解釈
【対象読者】英語の基礎はひと通り終わっている学生
おすすめ度 ★★
難度の割には説明が簡潔なので、SVOCなどの構文レベルでよくわからないと感じる学生は手を出しても得られるものはありません。
短い文章から長い文章までバランスよくあるので、短期間で成績を伸ばしたいのであれば向いています。
偏差値73~85 早慶上位 京大東大 旧帝大以上
このレベルまで来て、早慶でようやく英語を得意科目といえるレベルになります。
難関大学を目指すのであれば偏差値70は当然です。
ここで圧勝するためには偏差値80は欲しいところです。
英文解釈教室 改訂版
【対象読者】確固たる解釈力を身につけたい学生
おすすめ度 ★★★★
これまで説明してきた英文解釈教室の本編です。
この参考書は英語を本格的に理解したいのであれば使用するべきです。
ただ音読をしているだけでは一生身につかないような高い英文解釈力が身につきます。
この参考書を終える前と後では読解力の差が歴然です。
難点としてはやや、文章の内容が古いので近年の学生だと内容の意味がよくわからない・・・という方が多くなってしまうのが残念です。
ただそれらを踏まえてもこの参考書は使用すべきです。
英文読解の透視図
【対象読者】長文を使って解釈を行なっていきたい学生
おすすめ度 ★★★★
英文解釈教室は見るからに古めかしい文章が続くので、そういった文章が嫌だという方はコチラの参考書です。
長文ベースで解釈を行なっていくので分野によってはやや英文解釈教室よりも難度が高い点はあります。
精読の極意
【対象読者】筆者の表現の意味、意図といった細かい部分まで知りたい学生
おすすめ度 ★★★★
この参考書は筆者の言いたいことがどこにあるのか?、この言葉は何のために使われているのか?、これはどのような表現なのかなど、文章内の言葉を一つ一つの意味を考えながら読み進めていきます。
この参考書をすることでこれまでいかに自分の読解が甘かったのかということを認識できると思います。
偏差値85以上 希望の大学に英語を武器にして確実に合格したい!
このレベルの参考書は昔からの名著が多く、独学で使用するにはかなりの根気が入ります。
レイアウトが〜とか言っているレベルの学生では見るに耐えないものも多いです。
ですが、そうしたレベルの先にある英文読解の真髄というものがこのレベルの参考書にはあります。
殆どの学生が使いこなすことができないようなものばかりですが、入試までに時間があって他の科目にも余裕があるようであれば挑戦してみてもいいでしょう。
【対象読者】受験において勉強することがなくなった学生
英文解釈の技術
おすすめ度 ★★
英語の勉強法、構文も基礎的なものから難度の高いもの、長文問題まで含まれているので根気のある学生であれば、英語の基礎を鍛えたい学生にもおすすめです。
ただ文章自体がかなり古いまたは評論文よりも物語のようなものが多いので、これ+で長文演習は必要です。
思考訓練としての英文解釈
おすすめ度 ★★★
おそらく、現存する英文解釈の参考書で最高のものではないでしょうか?
この参考書の中身をすべて完璧に使いこなせたら合格できない大学は存在しません。
それくらい 奥の深い参考書です。
英文1問に対して、圧倒的な解説量。筆者の意図、表現技法などすべてがわかります。
ただ筆者はかなり辛口なので中途半端な学力の方には厳しいかと思います。
早慶英文読解のタクティクス
おすすめ度 ★★★
早慶の昔の文章が5題、単熟語やその派生語の解説、各文の役割解説、各文の文法解説がされています。
英文を読む際のタクティクス(戦略)として30個紹介。
本自体は類書と比べると薄い、また問題量も少ないですが、1問に対しての解説が類書の比ではありません。
最終更新日 2016年02月28日
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