使用教材
マンガでやさしくわかる論理思考
完成までの期間
2~3週間
使用者想定レベル
初学者向け(偏差値30~40程度)
現代文の肝である論理がよくわからない人、普段本を読むのに慣れていない人
この参考書を完璧にしたらできるようになること
これまで”論理”が日常生活でどのように使用されていて、どうしたら論理を自分が使えるようになるのか?ということを理解することができます。
また、マンガというわかりやすく親しみやすい方法なので、通常であれば読解問題を通してでしか得ることのできない論理の肝を簡単に把握することができるようになっています。
使い方
この参考書はマンガの部分とそのマンガの説明の部分に分かれています。
マンガの部分を大まかに読んでその章で言いたいことの要旨を把握したら、続いて言葉で書いてある部分を小見出しごとに要約してください。
なぜ論理を理解する必要があるのですか?
論理の概念の説明は、簡略化すれば「いいかえ」「対比」「因果」の3つを説明しただけで終わります。
いいかえ:ある言葉の代わりに使っても、それほど意味に違いが生じない言葉のこと
対比:二つの物事をくらべあわせてその違いや特徴をはっきりさせること。
因果関係:原因と結果の関係のこと
上記が論理の重要な3つの辞書的な意味で、これが人に説明できるレベル感でわからなきゃ早慶合格はムリ!という概念です。
ですが、これを初めて読んだ段階で一発で理解できるのは普段から本を読み慣れていたりする人だけです。
上位概念だけでは言葉を使うことができません!
これはどういうことかというと、人が何か納得感を持って何かを理解して使えるようになるには、
”ただ言葉を知っている”というだけではダメなのです。
例えば、”りんご”という言葉を知っていたとしても”りんご”ということばは使えるようにはなりません。
りんごを使えるようになるためには、りんごと発した時に自分でりんごがどのようなものであるかのイメージを持っていなければいけないのです。
普段私たちはこの思考作業を無意識に行っています。
ではこの思考操作をもうちょっと詳しく説明していきますね。
人が言葉をつかいこなせるようになるには、
1つの言葉に対して何度もメタ化と具体化の2つのプロセスができるようになっていないといけません。
上図を見てください。
メタ化というのは、日常的なできごとを一つづつ上の階層に持って行き抽象化していくプロセスです。
一方で具体化というのは逆に上位概念から具体化のプロセスへ降りていくことです。
ですから、はじめに述べたように凡人は一番上にある上位概念のみを覚えていては
いつまでたっても言葉を使いこなせるようにならないのです。
これだけではちょっと難しいかと思うので、具体的な例でご説明しますね。
”アウフヘーベン”という言葉を私が説明しようとしています。
これは上図で言うと一番上の概念です。
辞書的な意味は・・・
ヘーゲル弁証法における根本概念。
あるひとつの命題(テーゼ)と、それに反対・矛盾する反命題(アンチテーゼ)との二つの相反する命題を、互いに否定しつつも生かして統合し、より高次元の段階である総合命題(ジンテーゼ)を導くこと。
となっています。もちろんこれではまったくわかりません笑
この辞書的な意味に具体例を加えてます。
私(テーゼ):「野球観戦はDENA戦に行こう!」
友達(アンチテーゼ):「いや、楽天戦以外はありえん。」
→総合命題(ジンテーゼ):「DENA対楽天の交流戦を見に行こう!」
この具体例を頭に加えてからもう一度上記の辞書的な意味のアウフヘーベンを読んでみると
少しわかった気がすると思います。そしたら、自分の力でアウフヘーベンの具体例を探して作成してください。
すると、さらにアウフヘーベンがわかったような気になりますね。
これはまさに上図の具体と抽象を上下に降りたり登ったりしている様子ですね。
これを繰り返すことで、アウフヘーベンとはどういうものかが理解できてくるのです。
余談ですが、えせ効率化と騒ぐ受験生は、この一番上の階層の部分だけを丸暗記して「効率化!」と騒ぎますが、
それでは最初のうちは点数が上がるかもしれませんが、長期的な時間軸で見ると早慶レベルの学力には
到底届かないのです。
論理の3つの概念が使いこなせなければすべての科目で成績が上がってきません。
これはよく言われていることですね。
現代文ができる人は他の科目も得意だ!のようなことです。
それはなぜか? 今回はそれを少し理屈を込めて説明していきますね。
論理という分野は受験生に取って思考の基盤になるものです。
論理を通してすべての科目を理解します。
論理=現代文のテストでしょ?という感覚では早慶に合格するのは難しいです。
だからAcademiAでは入念に論理の理解をしてもらって頂いています。
だからAcademiAは図を書く
AcademiAでは塾生に問題文を書いてもらった後に図を書いて文書を理解してもらっています。
なぜなら図を書くこと=文章という具体的な事例をメタ化することになるからです。
具体的な事例を何個も何個も図というかたちでメタ化していくことで文章の構成は頭の中にストックされます。
この文章のストックが次の文章を考える際の視座になるのです。だからAcademiAでは図を書いてもらっています。
また私が文章の中で図を多用しているのは私の頭の中のメタ化されたものを見てもらって説明することで、
文章をより完璧なかたちで理解してもらうためです。
こうしたことをしているからAcademiAでは圧倒的な学力をつけることができるのです。